2015年5月9日土曜日

TSUTAYAで焚き火をしたら駄目


最近TSUTAYAで借りた映画のなかで特に良かった8本を何の脈略もなくレビュー。
頭を使わない文章に定評がある。


中原俊『櫻の園』(1990年)
つみきみほ抜群の存在感。煙草を吸う表情が美しい。女子校内の定例行事と友情、同性愛という似通った題材を描いた『5つ数えれば君の夢』がグダグダに感じたのと比べるとやはり映画としてしっかりと作られているなという印象。良質な少女映画でした。





大林宣彦『時をかける少女』(1986年)
若き日の原田知世が死ぬほど可愛い。エンディングのヘンテコな歌声も最高に可愛い。夢のよう。
アニメ版の真琴ちゃんをも凌ぐ原田知世の愛くるしいファニーフェイス。



アッバス・キアロスタミ『ライク・サムワン・イン・ラブ』(2012年)
隣の家の窓から一方的に喋り散らかすババアの狂った表情と台詞回しが強烈。DV彼氏役の加瀬亮がハマりすぎ。内容はあまり憶えてないけど全てのショットがかっこよかった。





市川準『トニー滝谷』(2005年)
大学時代に何度か観たけど、何度でも観たくなる。今更言うまでもないけどイッセー尾形は本当に素敵な役者だ。宮沢りえもいい。大好きな映画です。





市川準『つぐみ』(1990年)
よしもとばななの原作が大好きなので不安でしたがこれはよい映画になっていたと思います。





侯孝賢『恋恋風塵』(1987年)
最高。風景描写の美しさに圧倒された。ヒロインのアフンがとにかく美しい。ラストシーンも圧巻。綺麗な女の子を映像できちんと綺麗に見せられる作品は良いな。リーピンビンというカメラマンが撮影してるらしい。





侯孝賢『冬冬の夏休み』(1984年)
こちらも傑作。VHSを再生するのに苦労した。侯孝賢は『珈琲時光』の冗長なテンポにいまいち乗れなかったので敬遠してたんだけどこんなにも素晴らしいシアネストだったのかと思った。





相米慎二『お引っ越し』(1993年)
マジで泣いてしまった。素晴らしい作品でした。





ものすごくジャンルが偏っている。

タイトルはこのまえテレビで観た永野という芸人の「TSUTAYAで焚火をしたら〜ダメなんだぞーい!!!!!」っていうネタから拝借した。死ぬほど笑った。




2014年12月31日水曜日

年の瀬のメモ


 12月に今年最大の山場だった研究発表を終えて、2ヶ月前くらいから数々の面倒な問題にぶち当たった進級制作展用の写真も仕上がってようやく一段落、というタイミングで「年末だし何か総括っぽい文章を書こうかな」と思いついて、池袋のスターバックスでこれを書いている。スケジュール帳の余白やデスクトップに散らばったWordファイルに書き留めておいた断片的なメモを再構成してまとめていこうと思ったのだけど、いかんせんその断片が断片的すぎて何を考えていたのか全くわからないものが多く、そもそも論文や課題レポート以外できちんと筋の通った文章を書こうという意識が皆無なのもあって表現が感覚的かつ抽象的で読み辛いため内容をまとめるのが非常に難しい。
 大学を卒業して院に進学したのが今年の春で、劇的に環境が変わった4月からここまでほとんど立ち止まるタイミングもなく研究と制作と授業の課題に追われた一年だった。研究室という特殊な環境下での自分は同級生のなかでも圧倒的にバカでなおかつ本格的な制作経験も皆無というどうしようもない立場からスタートして、大学の4年間でもっとしっかりと勉強しておけばよかったな、という月並みな後悔の念も浮かんできた。そういえば手帳をきちんと書くようになったのも今年からだ。
 課題の関係もあり美術展を巡る機会が格段に増えた。やはり写真と映像とインスタレーションが好きで、絵画への憧れはもちろんあるけどそもそも美術館での「絵画鑑賞」のスタイルがどうもしっくりこない、圧倒的なスケールを持つ作品よりも手に取って丁寧に眺められるようなものが好きなのかもしれないなと思う。101年目のロバート・キャパ(東京都写真美術館)で日本初公開のロバート・キャパの恋人(ゲルタ・タロー)を写したポートレートはマジで素晴らしかったです。写真展ではほかに金村修展「Ansel Adams stardust (You are not alone)」(銀座ニコンサロン)、桑原甲子雄展(世田谷美術館)、スピリチュアル・ワールド(東京都写真美術館)、ディスカバー、ディスカバー・ジャパン(東京ステーションギャラリー)などが印象に残りました。他にもっとある気がするけど思い出せない。美術展だと画をめぐる美術(国立近代美術館)ヨコハマトリエンナーレ2014(横浜美術館ほか)赤瀬川原平の芸術原論展(千葉市美術館)、ホドラー展(国立西洋美術館)などです。美術には興味がありますが正直それほど美術館好きじゃないですね。豊かな感性が育まれるはずの中高時代に生活のすべてを団体スポーツに費やした僕にとってアートやカルチャーはそもそも無縁なもので、相変わらずそういったところから来る気恥ずかしさは少しだけあるけれど来年も引き続きインプットを続けていければと思う。
 
 新作の映画はあまり観ることができなかった。インドネシアでの虐殺を検証した『アクト・オブ・キリング』、ミュージシャン志望の友人の自殺を記録した『私たちに許された特別な時間の終わり』あたりのドキュメンタリー作品は強烈だった。『私たち〜』は特に、24歳という年齢で後ろを振り返る怖さと、夢を追う若者の自意識というか生臭くて過激な言葉の応酬にしばらく立ち直れないほどのショックを受けました。『アクト・オブ・キリング』もまた違った意味で、目を背けたくなるような作品だった。あと邦画では『劇場版テレクラキャノンボール』、『そこのみにて光り輝く』、洋画では『グランド・ブタペスト・ホテル』『Her』あたりが印象的でした。あと、今まであまりアジア人監督の作品に触れたことがなかったけど、『ヤンヤン夏の思い出』(台湾)、『長江哀歌』(中国、ともに旧作)がめちゃくちゃ面白かった。余談ですが『魔女の宅急便』の実写映画版を観ました。日本であれ観たの俺だけかなってくらい話題にならないけど尾野真知子めっちゃ素敵ですよ。たしか2月あたりに公開されてた『ニシノユキヒコの恋と冒険』でも素晴らしい演技を見せてくれましたよ。
 
 劇団ままごと『わたしの星』というお芝居が最高でした。今年、自分が観たあらゆるエンターテイメントのなかでも1番良かったかもしれない(違うかも)。(以下、鑑賞した日の感想メモからほぼ引用)キャストは全員高校生で、設定上の日付は夏休みの最終日。主人公のスピカは廃校寸前の小さな学校で生徒の輪の中心にいて、先輩も後輩も振り回して、みんなに愛されて、別れの場面ではスピカにずっと劣等感を抱えていた幼馴染みに対して「わたし、そんなに強くもかっこよくもないんだよ」とこぼす。さんざん自由奔放に振舞っておきながら、転校の件に関しては「怖くて言えませんでした、みんなに嫌われるのが。」と言って謝る。一人一人のキャラクターが本当に魅力的で、観ていてとても心地よい会話劇だった。観劇の経験は少ないのだけど、舞台上での会話のテンポや言葉の選び方にはとても感心した。ファンタジーなんだけど、ファンタジーとして自然で心地よいリズムっていうか、決して自然ではないところでリアルな会話が展開されていく。 物語の後半からラストにかけて、10人の高校生たちが文化祭の出し物として発表するのはダンスと楽器と歌による舞台「わたしの星」。□□□feat.HALCALICOSMIC DANCE 』のアコースティック・アレンジをバックにスピカとナナホの幼馴染み2人が大きな円を描きながら踊り、2人がいつも一緒にいた頃を回想する。このシーンは本当に素晴らしかった。いつまでも観ていたかった。
「ハッピーバースデイ・トゥー・アス」なんてサラッと歌えちゃうのが高校生っぽくて、本当によかった。キャストはとにかく楽しそうで、表情だけじゃなく、その場その場の全てが輝いていた。高校生のときに観ていたら、きっとうらやましくて仕方がなかったと思う。

 11月、夏のインターン先で知り合った女子大生(かわいい)がチケットをとってくれて、女の子と二人でくるりのライヴに行く、という夢のようなイベントがあった。くるりは涙が出るくらい最高で、感動でしばらく席を立てないほどだった。しかし女子大生とはその後なにも発展がなく連絡も途絶えた。『THE PIER』については素晴らしい評論がいくつもあるのでそちらを読んで欲しい。くるり最高だったよ。
いくつかのクラブイベントに足を運んだ。なかでもMaltine Records主催の『東京』は本当に楽しかった。そういえば最近読んだ『遊び疲れた朝にー10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』という本もたいへん面白かったな。
音楽の話はできないな。




やはりめちゃくちゃな文章になりました。おやすみなさい。よいお年を。

2014年11月4日火曜日

11/3

今週は東京デザイナーズウィークのスタッフが2日間と、前後に横浜トリエンナーレと多摩美の芸祭を見に行って、さらに自分の進級制作展の打ち合わせもあったのでなかなか慌ただしい一週間だった。
横浜トリエンナーレは芸術祭のわりにはシリアスなテーマを扱っていて、地味だったけど見応えのある展示が多かった。あんまり祝祭感はない。新港ぴあの展示会場では個人的にとても好きな美術作家のやなぎみわさんのトークショーも聴けたのでたいへんよかった。
TDWは建築やプロダクトデザインがメインの華やかなイベントだった。ヨコトリとは全然雰囲気が違った。仕事は監視だけなので2日間で展示は全部回ることができた。スタッフのボランティアは美術やデザインの勉強をしている学生が多く、普段あまり研究室の外で自分のやっていることを話したりしないしなかなか他大の学生と知り合う機会もないので刺激的だった。打ち上げの席で、初日に知り合った日芸の1年生の子が「絵を描くのが好きで、展示とかもやるんで来てください」って手作りの名刺をくれて、よくあるペラペラの紙に自作のイラストを載せたデザインの名刺だったんだけど、こうやって、絵を描くのが好きですって何のためらいもなく言えるのがうらやましくて、なんか胸がいっぱいになった。
おれは、大学院でいちおう写真の制作をしてて、いや実際たいしたものつくってないっすけどえへへ…みたいなよくわからんことしか言えないし、本当に大好きかもわかんないし撮るのはめっちゃ楽しいけど全然上手じゃないしみたいなことをゴニョゴニョ考えて結局なんも伝わらないんだろうなと思う。おれの展示も来てね〜くらいは言えたけど。
すごくうらやましかった。名刺に描かれていたのは蝶の絵だったんだけど、純粋に絵が好きでわざわざ日芸まで入って描いてんだろうなと思うような、そういう絵だった(名刺見る前に好印象ついちゃったからかもしれない)。
SNSのプロフィールにカッコつけてartだとかdesignだとか書いちゃうようなしょうもないやつじゃなくて、本気で制作が好きな、一般大も美術大も社会人も問わずクリエイター志望の人を支援するみたいな、ぼんやりとだけどそういう仕事をする道もどっかにあるのかもしれないと思った。今はそういうひとと一緒にいて誰かが評価されると普通に悔しいし作品で負けたくないからまだできないと思うけど。
一週間楽しかった。自分の制作は辛いしセンス無いけどなんだかんだおれも芸術が好きだ。再確認できた。

2014年10月22日水曜日

10月21日

個人的な感傷を取り除くことで、自分自身のカッコつけたい願望とかほめられたい願望を忘れることで、きちんとテキストとして伝わる写真をとれるのかというのはまた別の話だと思うんだけど今はそうするしかない。
instagramで夕焼けや犬やカプチーノの写真をupしてるいかにもな女子大生をバカにする奴の写真が女子大生よりも面白いとは限らないし(つまらないことのほうがおおい)、テンプレ批判みたいなの最悪だけど今おれがやるべきことは撮った写真にきちんとした文章を添えてあらゆる人から批評される場所に立つこと

2014年10月8日水曜日

10/7


年明けの展示に関して先輩と19時から打ち合わせだったので、17時くらいに研究室に行くと先輩の女子がひとりいて、打ち合わせを延期して3人で飲むことになった。途中から藝大の先輩も参加して4人で焼酎を飲みながら恋愛の話やたまに美術の話をした。俺だけ終電で帰った。先輩3人は朝まで飲むつもりらしかった。

2014年9月28日日曜日

9/26

写真家のKさんの授業が今期から始まって、開始からいきなり「なんで展示やるの?」と質問された。
今年の成果を発表する場として考えています、と答えるとさんは「なんか考えが甘いんだよな」と言った。
タダより高いものはない、という言葉の通り、タダで写真を見せるというのは基本的には恥ずかしい行為で、学内展に人が来たとしてもそれは友達が増えただけ、値段をつけて作品を売るか、誰かにお願いされたり頼まれたりしない限り展示なんかやらない方がいい、というようなことを言われた。
でも売るにしても頼まれるにしてもまずは自分の制作物を誰かに観てもらわないと売る価値があるかどうか、頼む価値があるかどうかわかってもらえないじゃないすか、と精一杯反論すると(めちゃくちゃビビった)、Kさんはその考え方はそれでいい、ただ間違っても学内展程度で発表したつもりになるなよ、と言った。自分の立ち位置をきちんと客観的に見ろということなんだと思う。貸し画廊に高いお金を払って毎年個展を開くような作家になっちゃお終いだ、とも言っていた。おれは「作家」として生きていくことは考えていないけど、きちんと今の自分をわきまえないと、Kさん曰く「いつまでも夢見がちなアーティスト志望のまま」だそうだ。
そして日本の芸術家やその育成システムに対する怒りを一通りしゃべったあと、Kさんは「雑誌を作るぞ」と言った。「周りの人間がうらやましがるような」「若いやつをシビれさせるような」「わけわかんねえのにめちゃくちゃかっこいいやつにしよう」と言った。
わけがわからなかったけど、本当に作って出版するつもりらしい。わけわかんねえけど楽しそう。面白いものができるといい。        
まず来週までにタイトル案を考えなければならないのだけど、今日は研究室の先輩と2人で「無意味でかっこいい雑誌の名前」について考えた。
先輩は「『シゲル』にしよう」と言った。
なんですかそれ、と聞くと
「元カレの名前」
「だって、元カレの名前ってたぶんこの世で一番無意味でどうでもいいけどかっこいい名前じゃない?」
と先輩は言った。

2014年9月23日火曜日

9/22

後期の授業が始まって、久々に同級生と顔を合わせた。
いちばん信頼している、大好きな同期のユミコさんが休学してしまった。心細い。
ユミコさんは10歳年上だけどたいへん面白い人で、去年まではキューバで暮らしていた。今は沖縄で美術の仕事をしているそうなので会いにいこうと思う。
久々のゼミでは課題の1万字の論文を発表して、教授からは「とても読みやすくて上手な文章だけど中身が全くない」との評価をもらった。おれもその通りだと思う。

展示が決まった。
写真も出すけどエッセイも書くことになると思う。エッセイなら中身がなくても読みやすい内容であればいいのかな。とりあえず書いてみようと思う。
Webデザインの課題で出したページはリンクが全滅しててただの画像だった。めちゃくちゃ恥ずかしかった。